倉庫は、個人が使っている倉庫もありますが、ここでは物流における倉庫について考えていくことにしましょう。一般的に倉庫と言う場合、そこには必ず「物流」が関係しています。物流とは「物的流通」の意味で、生産物の輸送や配送を行なったり、保管をしたりする業務全般のことを指し示す言葉です。つまり物流とは、生産者から消費者へと生産物が流れていく過程であり、生産者と消費者とを繋ぐ架け橋のような役割を果たしている業務であるということができますね。物流には、大きく分けて「保管」「荷役」「包装」「物流情報処理」「輸送」「配送」「流通加工」という過程があります。その中でも重要なのが「保管」「荷役」「包装」「輸送」「流通加工」であり「物流の5大機能」と呼ばれています。
倉庫は、物流における上記の役割をうまく機能させていくために欠かせない場所であり、私たちが日常生活を送っていく上でも無くてはならない存在であるということができるでしょう。なぜなら、私たちが毎日のように飲んだり食べたり使ったりしている飲食物や日用品の大半は、海外から輸入された原材料によって成り立っているからです。輸入が多いということは、それだけ輸入された生産物を保管する倉庫が必要になるということであり、倉庫がなければ私たちは今日という日を当たり前に生きていくことさえ困難になると言っても過言ではありません。
倉庫の利用の仕方は、生産物が国内へ出荷するものなのか、それとも海外へと輸出するものなのかによっても変わってきます。海外へ輸出する場合には、生産物が商品へと加工され、正式に輸出が決定されるまで、倉庫内で保管・管理されることになります。一方、国内へ集荷する場合においては、配送されるまで集積センターと呼ばれるような倉庫に一時保管され、出荷の時を待ちます。その後、トラックなどに乗って全国各地にある倉庫へ向かいます。トラックに乗って長い旅を終えた生産物ですが、今度は全国各地にある倉庫から、卸売り業者の倉庫へと配送されます。そして、ようやく消費者たちが待つ販売店の倉庫へとたどり着くのです。たかが国内出荷といえども、こんなにも長い道のりがあって、こんなにも多くの倉庫のお世話になっているだなんて、本当に驚きですよね。
倉庫の役割は、ここ数十年という歳月の中でずいぶんと様変わりしてきました。それまで倉庫の役割といえば、ただ単に生産物を保管・管理するだけの場所でした。しかし、消費者の生活やニーズの変化に伴い、必要なものを必要なだけ必要な時に製造・出荷しようという動きが出てきたため、商品の配送や輸送に関わる作業までも倉庫で補われるようになったのです。
倉庫は、今や保管・管理するだけの場所ではなく、配送センターとしての役割をも担っています。時代と共に役割も変化してきた倉庫は、現代人の生活には切っても切れない関係にあるといえるでしょう。